足の付根(股関節)の痛みの症状

40代男性。2週間以上前に仕事中に、5~60センチの段差から飛び降りた。その時に右足から着地。その後、時間が経つとともに、徐々に右の股関節周りに痛みが出るようになった。歩く時は違和感があるだけだが、前屈(前かがみ)で、お尻と足の後ろ側の付根が突っ張るように痛む。座った姿勢で、右足を上げると股関節の前から内ももにかけて鈍い痛みがあると言う。

足の付根(股関節)の痛みの原因を調べる

あお向けに寝た状態で股関節をいろいろな方向へ動かして見る。右の股関節を曲げる(膝をかかえるような動作)動作、股関節を90度曲げた状態(膝を曲げた状態で)で内旋(ないせん:太ももを内股にした状態)で右の股関節の前側と、お尻の後ろ側で太ももとお尻の間に、かなり強い痛みが出ると言う。

次に、うつ伏せで寝てもらい、骨盤、腰椎(腰の骨)の関節の動きを見る。

すると、右の寛骨(かんこつ:骨盤を形成する骨で、とても大きな骨)が前の上(前上方)にズレていた。試しに、足の長さの左右差を見ると、右足が左足に比べて2センチ近く長くなっていた。これは、骨盤のズレが激しいという証拠。

また、5つある腰椎(腰の骨)のうち、一番下にある第5腰椎(骨盤の一部である仙骨(せんこつ)と関節している)も右に大きくずれていた。

寛骨(かんこつ:骨盤を形成する骨)に股関節はあるので、この寛骨のズレが激しいので股関節周りに痛みが出ているものと思われた。

足の付根(股関節)の痛みの治療&セルフケアアドバイス

  • 右の寛骨(骨盤を形成する骨)の前上方へのズレを矯正

ベッドに体の右側を上にして寝てもらい、寛骨の前上方のズレを矯正する。

横向きで寝た状態での骨盤の矯正イメージ動画

  • 第5腰椎の矯正

ベッドに体の左側を上にして寝てもらい、第5腰椎の右側へのズレを矯正する。

横向きで寝た状態での第5腰椎の矯正イメージ動画

骨盤・第5腰椎ともに「ポキッ」と音がなり、矯正は完了。矯正の瞬間に痛みがあったか聞いてみると「全く痛みは無かった。」とのこと。

横向きで矯正する場合も、関節の向きに合わせてほんの少しの力で押すだけなので、ほとんど痛みは無い。

矯正後、もう一度先ほどと同じ状態で股関節を色々な方向へ曲げてみる。

内股にした時は全く痛みは無くなった。が、寝た状態で膝を抱える動作(股関節を曲げる動作)と、立った状態での前屈(前かがみ動作)でまだ少し、お尻の後ろ側に突っ張った感じが残ると言う。だが、その突っ張った感じも、最初よりは半減したと言う。

  • お尻と太ももの筋肉をマッサージで緩める

お尻と太ももの裏側の筋肉(ハムストリング)は左右ともに硬い。この方は普段、営業で長時間、車の運転で座っていることが多いため、下半身の筋肉がとても硬い。最初は軽いマッサージでも痛がっていたが、筋肉がほぐれると共に痛みも和らいできた。

  • セルフケアのアドバイス

普段から下半身を柔軟に保つために、ハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)やお尻の筋肉をしっかりとストレッチするように伝える。また、普段から骨盤の関節のズレを最小限にする目的で「骨盤体操」をお伝えした。

治療後

座った姿勢で膝をかかえる動作、立った姿勢で前屈(前かがみ)の時に感じていたお尻の後ろ側の突っ張った感じは無くなったと言う。

おそらく、今回のケースは段差から飛び降りて着地した時に、右側の股関節を介して生じた骨盤を形成する寛骨(かんこつ:股関節が付く骨)の前上方のズレが原因であったと思われる。

今回のケースのような、急な足の付根(股関節)周りの痛みにはカイロプラクティック治療で高い治療効果が期待できる。

急な足の付根(股関節)の痛みやお尻の痛みなどでお悩みの場合は、岡山市北区奉還町の治療院CAM(キャム)へ、ぜひご来院ください!

治療院CAM(キャム)のサイトマップへ