肩こりの症状
20代女性。勉強を長時間していると、右の肩が異常にこってしまい、勉強に集中できない。夜寝ていても右の肩から右の背中(肩甲骨の内側)にかけてのコリと痛みで目が覚めるという。肩こりが激しくなると、呼吸もしにくくなってくる感じがするという。その他にも、頭を締め付けられるような頭痛が時々起きて、目の奥が痛くなってくると言う。
肩こりの原因を調べる
座った状態で後側から姿勢をチェックする。少し、背骨が左方向にカーブしている。右の肩が左の肩より下がり、首も右に傾いている。
聞けばその姿勢が自然体であると言う。こちらが誘導しながら、真っすぐな姿勢に直してもらうと「とても違和感がある」と言う。
どうしてそのような姿勢になっているのか思い出してみてもらう。どうも勉強中の姿勢が、机の上に左肘を投げ出して、左肘にもたれるようにしてノートを書いている。その時、右足を上にして足を組み、からだをねじったような状態になっていると言う。
それらの事が、からだが大きくねじれてしまい、ひどい肩こりの原因となっていると考えられる。
頚椎:けいつい(首の骨)の動きを調べると、7つあるうちの上から5番目の第5頚椎と一番下の第7頚椎が左にズレている。また、一番上で頭蓋骨のすぐ下にある第1頚椎も大きく右後ろにズレている。
また、背中の第4胸椎(きょうつい)と第7胸椎が左に大きくズレて動きが悪くなっている。
姿勢が悪いままで長時間作業したりすると、負担のかかる筋肉は緊張して、それが骨を引っ張り、骨がズレることになる。すると骨がズレる事で他の筋肉も緊張してしまうという悪循環を招くことになる。
肩こりの治療&セルフケアアドバイス
- 第5・第7頚椎(けいつい)の矯正
- 第1頚椎の矯正
ベッドにあお向け(上向きで寝た状態)で第1頚椎・第5・第7頚椎を矯正する。
- 第4・第7胸椎(きょうつい)の矯正
カイロプラクティック専用ベッドで第4・第7胸椎を矯正する。このベッドは衝撃を吸収するようになっているので痛みは無い。
- 首・肩・背中の筋肉をマッサージでゆるめる。
右の首・肩・背中の筋肉が左と比べて異常に硬くなっている。右側の筋肉は常に収縮(しゅうしゅく:縮(ちぢ)こまること)させられていた影響だと思われる。
- セルフケアのアドバイス
まずは、ノートを書く時の姿勢を正すことを伝える。そして、長時間の勉強の時には間で休憩を適度にはさみ、その時に首や肩のストレッチをするようにストレッチの方法をお伝えした。
治療後
座った状態で後ろから姿勢を確認してみると、肩の高さは左右共にほぼ平行になっていて、背骨も左へのカーブがなくなり、首も真っすぐに向いていた。その姿勢(本来の正しい姿勢)になっても最初のような違和感は感じない。むしろ、スッキリした感じがすると言う。最初の不良姿勢は生まれ持った姿勢ではなく、筋肉のこわばりと、骨のズレが原因となって起きていた一過性の不良姿勢だった。ただ、人間の姿勢のクセは、相当意識しないと治らないので、普段から常に気をつけるようにお伝えして治療を終えた。
肩こりはその人にクセ付いた不良姿勢などが原因で起こる事が多い。
肩こり、不良姿勢、頭痛、目の奥の痛みにはカイロプラクティック治療とマッサージの相乗効果で高い治療効果が期待できる。
肩こり・不良姿勢・頭痛・目の奥の痛みなどでお悩みの場合は、岡山市北区奉還町の治療院CAM(キャム)へ、ぜひご来院ください!